相性
ワイヤーにビーズを通し、捻じって形を作って行く手法…。
以前は、手軽にボリュームを出せることや気持ちの向くまま
自由にイメージを広げられることから、好んで取り入れて
いました。
当時ワイヤーは、銅線・ステンレス線くらいしかなく、
ステンレスの柔軟性のない硬い仕上がりにイメージが
合わないと、銅線ばかりを使っていました。
この銅線というのは、どうしても緑青の犠牲になる事が多く、
次第にワイヤーワークから離れて行った原因のひとつかも
しれません。
そんなワイヤーワークが楽しかった当時のブローチ。
残念なことに緑青が吹いている箇所が見受けられた為、
袋に入れて他の作品とは隔離していたのですが、
全体の雰囲気が好きだったので、作り直すことにしました。
ブローチ金具を外し、全てのワイヤーを取り去り素材に
戻して気が付いたこと。
緑青の犠牲になっていたのは、内側が銀色に輝く繊細な
ヴィンテージ・スフレ(下に見える雫型)の周辺のみでした。
スフレは中が空洞になった吹きガラスなのですが、
その内側に塗られている材質(或いは、剥離剤?)と銅線との
相性が良かったのか悪かったのか…。
つまりは両者が出会ったことで起きた現象のようです。
その証拠に、スフレの外側に沿っていた箇所は変化が
ないのに、穴の周辺、中は緑青で真っ青になっていました。
大好きな素材でしたが、もう、ワイヤーワークには使えません。
しばらくはバックヤードで休んで貰うことにします。
気を取り直し、残りの素材+ヴィンテージのクリスタルボタン
+現代物のナツメパールで作り直しました。
元の姿を画像で残しているので一応参考にはしましたが、
仕上がってみると、やはりちょっとバランスが変わっていました。
それはそれで今の感覚なのだろうと思いますし、見比べて
みても、今作った方が良い出来なような…。
久しぶりのワイヤーワーク、とても楽しかったので、また再開して
みようかな、という気持ちになりました。
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コメント
はじめまして!
ランキングより伺いました。
素敵な作品ですね。
以前の作品を作り直して、また蘇らせてあげるのも素敵ですね。
こうしてリメイクしながら楽しむのもいいんだろうと思います。
投稿: ヨッシー | 2017年9月10日 (日) 23時05分
ヨッシー様
ご覧戴きありがとうございます。
ランキングから来て戴いたなんて、とても嬉しいです
出来る限り、ボンド等の接着素材を使用せず、テグスやワイヤーで仕上げるということを一つのポリシーとして作品作りをしております。
素材に戻すことが出来れば、また新しい作品へと生まれ変わらせてあげられるからです。
美しい素材を扱うからこそ、使い切りにしないで大切にしてあげたいと思っています。
時々リメイク作品も載せていますので、よければまた覗いて下さいね。
投稿: beads no tanoshimi | 2017年9月10日 (日) 23時29分